小説
LONELINESS
第 30 話
イネスにいれられたお茶を飲みながら、事情を話す。
「…」
イネスは彼らの話を興味深いとは思ったが、信じる気にはなれなかった。
「今は生きるだけで精一杯。そして、ここに生き残っている人たちが私の一番の責任。戦争が終わったら、コロニー復興に尽力できるわ。戦争に巻き込まれたくない。救助されようとも思わない。あなた達が木星蜥蜴のスパイだとは思ってないけれど、援助はできないわ、悪いけどね。ここに戦争が終わるまで居たいのなら、そうすれば良いわ。猫の手も借りたい状況だしね」
「俺を覚えてないの、アイちゃん!?」
アキトが懇願する。
それにイネスは冷静に答える。
「あなたが幼少時の私にあったというのは、とても面白い話だわ。けれど、私はその名前で呼ばれたことはないわ」